文部科学省 科学研究費助成事業
新学術領域研究(研究領域提案型) 2019年度~2023年度

出ユーラシアの統合的人類史学 - 文明創出メカニズムの解明 -

公募研究

公募研究

公募について

*本領域では公募説明会に代えて,領域全体および各班の研究概要・目的を説明する動画を公開しております.公募研究をお考えの皆様は是非こちらもご参照ください.また,こちらの文科省のページもご参照ください.

公募要領

本研究領域は、身体を介したモノと心の相互作用に焦点を当て、人類特有の現象である文明形成がいかにしてなされ、それがどのように現代の我々の在り方を規定しているかを明らかにしようとするものである。ユーラシアを出て、ボトルネックや極限的状況を超えて拡散したホモ・サピエンスの最終到達地域である、アメリカ大陸・日本列島・オセアニアの3 地域を対象として、異なる自然環境・歴史的経緯の下で独自に展開した複数の「文明形成」プロセスを「自然実験」として体系的に比較することにより、これまで概念的に切り離されてきた物質、心、身体の統合による新しい人間観・文化観の提示と、それを達成するのに不可欠な関連分野の統合を達成するものである。

本研究領域では、身体を介した物質と心のインタラクションによる文明形成メカニズムの解明を目指し、多くの専門分野にまたがる活発な共同研究を実施していくが、公募研究により更に多くの分野の参加を促し、多様な時期・地域を対象とした実証的・理論的研究を推進する。そうして、物質を軸とした統合的人類史学の方法論的枠組みの確立と、モデルの検証・深化を達成する。本研究領域のテーマは、現代文明の実態を把握し未来に向けた行動への科学的根拠となるべきものであり、様々な分野における創造的な研究、中堅、若手研究者による発展性のある研究を期待する。

各計画研究(A01-03、B01-03、C01)に関わるもので、地域・研究視点において相補的な内容のもの、複数の計画研究にまたがる実証的かつ新規性の高い研究、統合的人類史学の構築に関わる理論的・方法論的研究、3D データ・GIS・ビッグデータ等の分析手法開発に関する研究を歓迎する。

応募上限額は単年度当たり200 万円を基本とするが、分野統合的研究で現地調査や調査機器を必要とするものは400 万円、実験系研究は500 万円を上限とする。

より具体的には,以下のような研究も募集しております.

(1)極北地域を対象とした人類学・民族誌学と考古学・先史学の連携研究:
本研究領域にとって新大陸進出は重要なテーマである。その反面B01班のみならず領域全体で極北における考古学~人類学の担い手がいない。このため、個別テーマ・対象に限定されず、幅広く人類の新大陸への進出に関する人類史的研究を求める。

(2)C01班などと連携研究しつつ自然生態と人間活動のインタクラクションを対象としたGIS研究:
領域全体で調査分析が希薄なことを考慮し、自然生態系と人間活動との相互作用の分析が必須となる。調査地域は特に問はないが、領域全体のテーマを考慮し人間活動と自然生態系の相互作用の歴史展開の復元も射程に入れたい。以上を踏まえ、他班との連携を前提としてB01班のデータ・成果を基にしたGIS分析を求める。

(3)中南米の先住民社会の生業・生産活動から儀礼・信仰行為までを対象とした人類学・民族誌研究:
領域全体では中南米研究が中核であり、考古学に従事する研究者が多い。その反面、B01班を含め人類学・民族誌を行う研究者が手薄である。このため領域全体のテーマを考慮し、個別限定的なテーマ・対象に限定されず、生産・生業活動から儀礼・信仰行為までを対象とする中南米の人類学的・民族誌的研究を求める。

(4)東シベリアの先住民社会の儀礼や信仰などを対象とした人類学・民族誌研究:
領域全体で出ユーラシアのルートとなった北東アジア高地度(寒冷地帯)は、非常に重要な調査地域となる。その反面、(3)の中南米と同じくB01班を含め人類学・民族誌を行う研究者が手薄である。このため領域全体のテーマを考慮し、個別限定的なテーマ・対象に限定されず、生産・生業活動から儀礼・信仰行為までを対象とする北東アジア高地度地帯の人類学的・民族誌的研究を求める。